安楽死

富山県の公立病院の医師が、患者の人工呼吸器を本人や家族の
同意なしにはずした、という事件がありました。
この事件、多くの問題点を投げかけています。

医学は進歩しています。生命維持装置をつないでおけば患者を
いつまでも生かしておけます(いやな言い方ですが)。大変な
コストを掛けて。コストとは医療費のことだけではありません。
患者本人の苦痛、介護する家族の負担も入ります。

意識が無く、回復する見込みも無い患者については、誰かがい
つか辛い決断をしなければなりません。
この富山県の医師は、ほんの少しだけ決断が早すぎた、
ということでしょう。

もうひとつ
私の理解では生命維持装置を外すのは、以前にはどんな理由が
あっても違法(殺人罪)となっていたはず。
ところが今回のマスコミの論調は、本人と家族の了解を得てい
ないからいけない、言っているように受け取れます。
倫理観も時代とともに変わっていくのも、やむを得ないことで
すが。

私も自分の死に方を考える歳になってきました。生命維持装置
につながれて生かされているようなことは勘弁願いたいもので
す。