原油―ガソリン価格対比

10月17日のNY原油価格の値動きは、一時1バーレル89.00ドル
と過去最高値をつけたあと下がり、7営業日ぶりに反落し
終値は87.25ドルでした。

面白いのはそれについての新聞の見出しが各社違っていたことです。
「一時89.00ドルの最高値」
「反落87.25ドル」
新聞の見出しを書くのもむつかしいですね。意味が正反対になっています。

ところで、このNY原油価格というのは先物価格で、実際に日本が輸入し
ている価格とは違います。

参考までにその価格とその当時のガソリン価格を書きます

          原油価格         ガソリン価格    為替レート
2004年1月 30,84ドル/バーレル   118円/ℓ  106,48円/ドル
2007年1月 60.38ドル/バーレル   141円/ℓ  120.58
2007年8月 72.19ドル/バーレル   155円/ℓ  116.72

1バーレルは約159ℓ
原油価格は日本の港着の値段(通関ベース)

(重箱の隅をつつく話)
2004年1月の値段を基準にすると
原油価格は20.65円/ℓ  
ガソリン価格からガソリン税を引くと64円/ℓ
その差額43.35円/ℓが精製コスト、輸送コスト、各段階の利潤など
と考えられます。このコストは原油価格とは連動しないはずです。
これから計算すると
2007年1月のガソリンの適正価格は計算上、143円/ℓ
2007年8月の     〃        152円/ℓ
となるべきです。

うーむ。
石油会社は便乗値上げはしていない、ということになります。