水利権


前回書きましたが、四国が水不足で困っています。ところで、
私が抱いた疑問:たとえば、早明浦ダムの水が無くなると、どうして
吉野川下流にある徳島市上水道の取水口で水が取れなくなるのか?
水は流れているのに。


水利権の問題のようです。
そこで調べてみました。「水利権」


(ご注意)
みなさんのHPで書かれている内容から推測して書きましたが、
間違っていればご指摘ください。


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雨の降る量は一年を通じて変動します。したがって、川の流量も
変動します。
それを、ダムを作って平準化します。
その平準化された流量(基準渇水流量) と
河川を維持するために必要な最低限の流量(河川維持流量) 
との差を用水として利用できるわけです。
その利用できる権利を水利権といいます。


当然、水利権を持つためには該当するダムの建設、維持費用を負担
しなければなりません。


法的には水利権は譲渡可能ですが、水利権を持っている団体(農業
用水、上水道、発電用水などの関係者)は、利用者への影響が広大
なため簡単に譲れない、という面があります。


皆さんお役所仕事の典型のような団体だし・・・


ダムがカラになると、基準渇水流量が確保できない、つまりダムから
定量の水量を放流できなくなり、河川維持流量を割り込むことになり、
取水ができなくなるわけです。
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調べていて解ったことがことがあります。
昔から(河川法が出来る前から)その川の水を利用していた団体
(農業用水など)には「慣行水利権」が与えられます。
しかしそれ以外、「新規水利権」を得るためには、「安定的な取水
の可能」という条件がつきます。
つまり、ダムを作らないと(ダム作りに協力しないと)水利権は
確保できないわけです。


このへんがダム建設の賛否で対立するタネになってる、ということ
が、やっと理解できました。