竹島の帰属・その3


前回までで、韓国領と決着がついたかに見える竹島ですが、
大きな落とし穴がありました。


地図を見ていただくと解りますが、現在問題になっている
竹島(これを「現在の竹島」と呼ぶ)から約90km韓国寄り
鬱陵島ウルルン島)があります。
江戸時代に幕府が韓国に譲った竹島というのは鬱陵島のことなの
です。


その根拠は2つあります。
・当時の老中阿部氏の発言「因幡より160里、朝鮮より40里」
 という位置
・その島で竹が採れたという事実
 「現在の竹島」は岩だけの島で竹が生えることはない


「現在の竹島」は当時は日本では「松島」と呼ばれ、朝鮮では名前
もつけられていませんでした。現代の韓国側の人は「『于山島』と
呼んでいた」 とか「鬱陵島の一部だった」とか言っていますが、
あやしい。于山島は鬱陵島の別名だし、90kmも離れた島を
「一部だった」 というのは苦しい言い訳ですよね。


どちらにしても意識されていない島だったのです。
最近になって海底資源に注目が集まってきたため俄然重要になった
のですが。


というわけで「現在の竹島」の帰属については、振り出しに戻って
しまいました。


言い方を変えれば、日韓両国の言う「竹島は我が国固有の領土」
という発言は、どちらも根拠が希薄と言わざるを得ません。