「猛毒のヒ素」 ?
米・航空宇宙局(NASA)の発表が今朝の日経新聞1面に
出ています。
「異質な生命体 発見」
「必須元素リン含まず」
「猛毒のヒ素使い増殖」
米国内の塩分の強い湖から異質な細菌を発見した。
その細菌はリンを含まず、ヒ素を食べて増殖する。
リンはDNAの構成要素で、従来の知見では生物の
必須元素とされていた。
そんな内容です。
ですが、引っかかったのは「猛毒のヒ素」 という表現。
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「嫌われ元素は働き者」 1992 日本化学会編
と、偏狭な私の知識を元に書きます。
[ヒ素(As)とは]
ヒ素は生物にとって必須元素。不足すると成長の
遅れ、すい臓の肥大、鉄の沈着が起る。
色素の沈着を防ぐ効果があるため、中世のヨーロッパや
中国の女性は「色白になる」 として服用していた。
一説には、体調を崩し顔色が青白くなるため、とも
いわれている。
ただし、多く服用すると毒となる。
致死量は0.1〜0.3g
森永ヒ素入り粉ミルク事件や和歌山ヒ素入りカレー事件で
毒性が注目されるようになった。
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ヒ素というのは、こういう元素です。
一流紙が一面で「猛毒のヒ素」 という見出しを書くのは
どうか?
ちょっと疑問を感じました。