「放射線は体に良い」 理論とは
先日の日記で少し触れましたが、↓
http://d.hatena.ne.jp/junti/20110418
放射線医学の専門家・中村先生がテレビ番組の中で
「放射線は微量なら体に良い」
という発言がありました。
それについて4月22日・中日新聞朝刊にまとめて
ありましたのでご紹介します。
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放射線を浴びるとDNAが傷つき、ガンの原因になります。
ところが細胞には傷ついたDNAを修復する機能があり、
長期間・低線量の被ばくならば修復できるのです。
被ばく量が積算100msvを越えるとガンになる確率が
0.5%上がる、というのは共通認識ですが、それ以下の
ところで学説が分かれています
放射線量と健康被害の関係が
・低線量でも影響が強い(バイスバインダー効果)
・低線量でも直線的関係になる(直線説)
・一定の線量(しきい値)までは影響が無い(しきい値あり説)
・一定の線量まではかえって発ガン率が下がる(ホルミシス説)
この中で、直線説 と しきい値あり説 が有力です。
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上記、中村先生の「微量なら体に良い」 はホルミシス説
に当たります。これについては、過去の放射線被ばく例を検証
した結果から来ています。
低濃度被ばくした人達のその後の発ガン率が平均より低いこと
を根拠にしているのです。
それでは 「一定の線量までは」 の一定の線量(しきい値)
とはどれくらいなのか? 残念ながら書いてありません。
参考までに
過去の平均的日本人が自然界から受ける放射線量年間1.42msv
胃のX線検査での被ばく量1回 4.1msv(*)
どうしてこんなに学説が分かれるのか。
それは人体に対する臨床例が少ないからです。
私は、というと・・・
人類は、宇宙と地殻に由来する放射線の中で発生し進化して
きました。低濃度の放射線には耐性が出来ている、というか
放射線が有るのがあたりまえ。というわけで、
「しきい値あり説」 「ホルミシス説(低濃度では体に良い)」
を支持します。
(*)追記
テレビの討論番組を見ていたら、胃のX線検査での被ばくは
40msvと言っていました。おかしいなと思って調べなおし
ましたら、やっぱり4msv前後、というのと20〜50msv
という2種の数字がみつかりました。
検査の方式が違うのでしょうか?
私にはわかりません。