幸福の極み


ガラにも無く 「幸福とは何か」 を考えさせる本を
読んでいます。


伊丹十三氏の随筆 「ロングネック」 より
(米国のレストランでの一こま)


・・・・・・・・・・・・・・
ぽっかりと空いた午後の一と刻を、カウンターで、
モーゼルの白など一本取り寄せて、ロングネック
(貝の一種)を酒菜(さかな)に原稿を書くなども、
まことにもって悪くないわけで、もう、なんでこんな
結構な店がこの世に存在するのかという驚きと感謝
の念が安らかにわが身を包みこむのを感じる・・・・
・・・・・・・・・・・・・・


作家として、映画監督として、功成り名を遂げた人
が・・・、それだけで幸福の極みなのに・・・
その上、このまったりとした一時(ひととき)。



私の場合。
・・・・・・・・・・・・・・・
夜中に自宅を出て、徹夜でドライブ。富士山を望む
絶景ポイントへ。日の出の写真を撮り終わって、
しばし休憩のため24時間営業のマクドナルドへ。
ハンバーガーとコーヒーで220円。
心地よい疲労感と満足感。途中、新緑の渓谷でも
眺めてから帰るか・・・
・・・・・・・・・・・・・・
私なりに幸福な一時なんですが。


だめだ。 違いすぎる。 あほらし。



しかし、思います。幸福の感じ方は人それぞれ。
「マッチ売りの少女」 はマッチの1本に火をつけて
手を暖めた時に幸福を感じていたのですから。


伊丹十三さんは女性問題のスキャンダルで(それが
原因かどうかわかりませんが)自殺しました。


今読んでいる本は 
自死という生き方」 須原一秀