湾内の富栄養化
昨日、5月27日、中日新聞夕刊にこんな記事が出ました。
「生物住めない海 急増」 「世界に169か所」
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米国のシンクタンク・世界資源研究所(WRI)の報告によると
「世界の少なくとも415の沿岸域で富栄養化が原因でアオコや
赤潮が発生し、生物が住めなくなる。生物の大量死、サンゴの
死滅、貝毒の発生などが起きている。
富栄養化の原因は魚の乱獲と排水による汚染。
状況が深刻で生物が住めない貧酸素海域はメキシコ湾や黒海の
一部など169か所で、前回調査より急増している。
日本でも伊勢湾をはじめ13か所がその恐れがある。」
ということです。
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確かに水域の富栄養化で、その栄養を餌にするアオコや赤潮
などのプランクトンが発生します。すると酸素濃度が下がり魚
が一時的に居なくなります。
しかしそのプランクトンは結局魚の餌ですから、魚は戻って
きます。
そこから逃げられない養殖魚は死ぬことがありますが。
日本では排水規制が功を奏して、沿岸の水質は向上しており
湾内で生物が死滅している例は、最近では少ないはずです。
上記シンクタンクの警告はひどい例であって、「警告」 と
しては良いですが、日本には当てはまらないように思います。
最近のベストセラー「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」
を思い出しました。
ウソとは言いませんが、すこし大げさな警告、というところ
でしょうか。