温暖化ガス削減目標


麻生首相は温暖化ガス削減目標を、2020年に2005年比−15%
にすることを表明しました。
海外から購入する排出枠や森林吸収分を含めず、真水での削減を目指す、
ということです。


7月のイタリア・ラクイラサミットと12月のコペンハーゲンでのCOP15
で正式決定、です。


対する民主党は2020年までに、
1990年比−25%、2005年比−30% を掲げています。
(海外から購入する排出権を含む)


また外国、各国は
EU : 1990年比−20% 2005年比−13%
      (排出権枠を利用)
米国 : 1990年比±0 2005年比−14%
      (排出権枠を利用)
中国 : 1990年比−40%以上を先進国に要求


まあ、言いたいことはいっぱいありますが、置いといて。
そもそも温暖化ガスが本当に悪いなら、「排出−100%」 に
すべきで、とはいっても、いろんな立場の人が居て、その妥協の
結果であることは解ります。


そうしたら、どこまで許されるのか?
気象庁HPより、C(炭素)循環の事情を拾ってみました。(*)


(自然界での循環)
・陸、森林への吸収  1228億t
・陸、森林からの放出 1196億t
・海への吸収  922億t
・海からの放出 906億t


・差引、自然界では48億tの吸収過多


(人為的な放出)
・土地利用の変化(森林伐採など)による放出 16億t
化石燃料使用による放出  64億t


・人為では合計80億tの排出過多


乱暴に、大雑把に言えば人為的な放出を−40%にすれば収支の
バランスは取れる、ことになります。


(*)本来なら二酸化炭素(CO2)の循環を調べるべきですが、
   樹木や海に取り込まれると、CO2は形が変わってしまって
   ややこしいので、一般的にCの循環で表現されます。