世論は昔もこんなん？

最近、世論がやかましい、節度が無い、と感じます。
新聞は率先して他人の悪口を書くし、Ｎｅｔではみんなが、私も
含めて、言いたいことを言うし。

ふと思います。
昔はどうだったんだろう？　こんな文章を見つけました。

内田百けん（字が出てきません　門構えの中に月と言う字です）
随筆集「立腹帖」　より　昭和２７年９月の稿
内田氏は鉄道大好きおじいさん（当時６０歳くらいのはず）、
今で言う「鉄ちゃん」　それも「乗り鉄」　でした。

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今年の夏になる前頃の新聞に、国有鉄道が幹線の列車に冷房装置を
すると云う発表をした記事が載って、新聞からも、又投書でも、
随分口ぎたなく非難されたようである。そんな事をするゆとりが
あるなら、こわれ掛った駅の設備を修繕しろと云う様な議論であった。
人が怪我をしたり死んだりする方がいいか、涼しい方がいいかと云う
風に詰め寄って冷房を悪く云った。

（中略）

すでに昨年夏からやっている冷房を、なぜ今年になって事新しく
発表しなければならなかったのか、その事情を知らないが、更めて
自慢するつもりで云ったらたたかれたと云うのだったら面白い。
そうでなく、悪く云われるのを承知の上で、人が悪く云う程、
事は広まる、つまり宣伝になると云うつもりだったのなら頭が
いい。
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なんだ、昔も今も変わらんじゃん。